秋のたたかいを意気高くとりくむ決議

 いま、この国では、一人ひとりの疑問や不安を押しつぶし、平和と民主主義を脅かす動きが強められ、大手を振る資本の論理のもとで国民・労働者の生活に犠牲がおしつけられています。そして、それに輪をかけるように、おおがかりで新たなしくみがつくられ、自らが主張することや市民としての権利が強く圧迫される「新しい時代」がつくられようとしています。
 損保でも、経営者は、社会的役割と無縁に突き進む再編「合理化」情勢が生む歪んだ"現実"を、"意識改革"、"社内風土改革"などと叫び、働くものに受け入れさせてきました。そしていま、成果主義の徹底、成績達成とコンプライアンスの同時追求、無遠慮な雇用破壊などが、一人ひとりに影を落とし、疑問を抱いても言うに言えない、声にするには勇気がいるという状況を作り出しています。
私たち全損保はこの1年、この「時代」がつくられるもとで、力をあわせて奮闘をつづけました。「交流・共同の場」への結集、2004年春闘、長時間過密労働実態改善、産業民主化、100万枚のビラにとりくむ中で最高裁勝利を手にした朝日闘争、アウトソーシングという局面に立ち向かったPPC支部のとりくみ、都労委で勝利命令を手にした瀧元中央執行委員長不当配属撤回のたたかい、地協、地協連絡会・地区協新体制でのとりくみ、そして組織攻撃に抗し170人を超える仲間で新会社に働く基盤を築く日動外勤支部のとりくみ。このすべてが、「新しい時代」につながる労働組合の役割発揮であることを私たちは確信しています。しかし、組織攻撃を引き起こした情勢はなお深まっており、全損保が直面するいくつもの困難も明らかとなっています。その克服に力をあわせてとりくむことも、今後の労働組合の役割発揮に向けた、私たちの大きな課題です。 
2005年度、私たち全損保は、これまでの運動への確信をもち、今後の労働組合の役割を果たすため、基本スタンスとして、"「新しい時代」に向け、働くものの主張の主体となり、共感を広げる運動、組織、財政を再構築していく"ことを貫き、ていねいに運動をすすめます。本大会では、そのスタートとして秋のたたかいを位置づけ、
○ 運動、組織、財政の再構築に向けた論議ととりくみを積極的にすすめること
○ 運動展開の軸として「働くためのコンプライアンス運動」をスタートさせること
○ 雇用と人間らしく働ける職場を守る、損保産業の社会的役割を守る、人間を大切にする労働組合として奮闘するという3本の柱でとりくみをすすめること
を確認しました。
本日、確立された運動方針のもと、秋のたたかいから、主張の主体として労働組合としての役割発揮をめざし、共感を広げながら、知恵と力を合わせて明日にむけて前進していきます。


 2004年9月23日
第61回全損保定期全国大会





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