春闘宣言


 小泉政権は、国民労働者の声をおおがかりにおさえ込み、平和や民主主義を脅かす憲法改悪、社会保障改悪や増税、市場原理のさらなる強化を荒々しくすすめています。金融グローバル化の荒波は、行政に「金融コングロマリット」誕生に向けた法整備を急がせ、巨大金融機関の業態を超えた再編が、労働者に有無を言わせず、雇用、処遇、労働条件全般にわたる「合理化」をおしつけています。
 損保はその只中にあり、グローバル化をにらんだ大手社の覇権争い、商品・料率・サービス・代理店など政策全面の市場原理の横行が、業界全体を出口の見えない競争に陥れています。そのもとで職場には、誰もが「これはおかしい」「何とかしてほしい」と思う出来事が、毎日のようにもたらされています。「コンプライアンス」と「収益拡大」の同時追及、成果主義のやみくもな強化、不払い残業と同居する長時間過密労働、要員構成の多様化と賃金格差、働きがいのなさなど、枚挙に暇はありません。そして、損保経営者の居丈高さのもとで、これらの出来事の一つひとつが要因となり、疑問や不安を言うに言えない、口に出すには相当の勇気がいる状況をつくる「新しい時代」の特徴もさらに深まっています。
 しかし、働くものの声が押し込められたままでは、「新しい時代」に、確かな未来は切りひらかれません。いま、労働組合にとって、もっとも大事なことは、働くものの主張の主体となり、共感を広げ、明日をつかむ努力を重ねることです。そのことは、勝利を手にした、瀧元委員長に対する不当配属を撤回させるたたかい、身勝手なM&Aに立ち向かったR&S支部のたたかいをみても明らかです。だからこそ、私たちは、2005年春闘を、「新しい時代」に働くものの主張を響かせる春闘としてたたかいます。○雇用と人間らしく働ける職場を守る、○産業の社会的役割を守る、○人間を大切にする労働組合として奮闘する、の3本の柱に立ち、改革された春闘スケジュールのもとで各支部・地協がたたかう統一闘争、「働くためのコンプライアンス」第2段階となる「15000人の主張」運動、「朝日火災争議をかたせる会」のもとでたたかう朝日闘争を重点に、諸要求、諸課題実現のために幅広く主張と運動をすすめます。
私たちは、本日確立された春闘方針のもと、職場で、地域で、機関が一体となって、意気高くたたかうことをここに宣言します。

以上

 2005年3月16日
全日本損害保険労働組合 第84回中央委員会






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