朝日闘争の勝利を力に
秋のたたかいを意気高くとりくむ決議

 9月15日、私たちはついに朝日闘争の全面勝利をかちとりました。人間の尊厳を主張し、「全損保らしさ」を貫き、組合員一人ひとりが主人公となったたたかいは、大きな困難を乗り越えて野村證券、金融行政を動かし、ここに結実しました。国や資本が、行き詰まりや将来の危機を、被害や矛盾の大きさを承知で突破をはかり、おおがかりに個の主張や権利を圧迫していく「新しい時代」。朝日闘争の勝利は、この時代をたたかう私たちの大きな確信です。
 9月の衆議院選挙では、「郵政民営化が争点」、「改革を止めない」と声高に叫ぶ小泉政権が「圧勝」しました。選挙戦を通じて「改革」の正体は隠され、消費税とサラリーマン増税、医療・年金など社会保障の改悪、雇用を脅かす労働法制の改悪、「戦争をする国」に作り変える憲法改悪など、過酷な「現実」が一気に国民に降りかかる危険も高まっています。しかし、真の国民の願いとの矛盾は拡大する一方であり、それぞれの怒り、不安、要求を主張することに展望を切りひらく鍵があります。
 損保でも、歪んだ「現実」を生むかつてない競争の中に、働くもの一人ひとりが投げ込まれています。同時に、それを受け入れさせる状況も強められ、「コンプライアンス」の重圧、余裕のない職場環境、声高な「生き残り」の掛け声、すみずみに張り巡らされる成果主義などが、モノいえぬ職場を作り、数知れない声をかき消しています。その中で、歪みはさらに深まる一方です。
 これに対し、私たち全損保は、「主張の主体として、共感を広げる」ことをすべての運動の基本スタンスにすえ、この1年、力を合わせて努力を重ねてきました。「働くためのコンプライアンス運動」の前進、改革したスケジュールでたたかった2005年春闘、5606人が参加した労働実態調査、資本の全面的な攻撃に抗し一つひとつ地歩を固める日動外勤支部、勝利解決を勝ちとった瀧元中央執行委員長不当配属撤回のたたかい、「首切りありきの事業譲渡は許さない」決意で海外資本の横暴に立ち向かったR&S支部のたたかい、多くの仲間を集めた第30回サマージャンボリー、全国4地協での女性のつどい。
 このすべてが、「新しい時代」の中で、基本スタンスを貫き労働組合の役割発揮を追求してきた私たちの姿です。そして、いま、私たちは、歴史的な朝日闘争の全面解決を手にしています。
 2006年度、私たち全損保は、引き続き基本スタンスを貫き、朝日闘争の勝利を大きな力に、意気高く、同時に、着実に前進をはかります。そのスタートとして秋のたたかいを位置づけ、
○「働くためのコンプライアンス運動」をすすめ、産業と職場にルールをつくり、主張し、守らせる運動をすすめること
○朝日闘争の勝利を組合員全体で確認し、今後に向けた全損保の運動と組織の力とすること
○基本スタンスのもと、運動、組織、財政の再構築に向けた具体的な論議ととりくみを積極的にすすめること
○雇用と人間らしく働ける職場を守る、損保産業の社会的役割を守る、人間を大切にする労働組合として奮闘するという3本の柱でとりくみをすすめること
を確認しました。
 本日、確立された運動方針のもと、秋のたたかいから、主張の主体として、共感を広げながら、知恵と力を合わせて明日にむけて一歩踏み出します。



 2005年9月20日
第62回全損保定期全国大会





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