2007年 損保平和交流集会アピール
どんな戦争にも正義はない
核兵器のない平和で公正な世界を求めて
奮闘しよう

 もっと早く戦争が終わっていれば、広島・長崎に原爆は落とされなかったのです。
 原爆投下は、戦争の終結を早めるために「仕方なかった」のではありません。どんな戦争にも平和はともなわず、また、どんな戦争にも正義はありません。私たちは、「二度と戦争をしない国」であることを望み、二度とヒロシマ・ナガサキのような悲劇が起きないように願っています。
 そしてそれは、核廃絶の声とともに、圧倒的多数の政府もその実現を求めています。

 原爆が投下されてから62m年、いまもなお27,000発もの核兵器が蓄積・配備され、私たち人類の生存と地球そのものを脅かし続けています。しかし、アメリカをはじめとする核保有国の、「核兵器によって安全や平和を守る」という政策の欺瞞と破綻は、日ごと明白となっています。
 何よりも、核兵器の全面的な廃絶こそが平和への唯一の道であり、その草の根からの運動と世論が、いくたびも核兵器使用の手をおさえてきたことは、紛れもない事実です。

 私たちの働く損害保険は、国民の生活と財産を守り、経済社会の基盤を支えるという社会的役割を持った産業です。第2次世界大戦中においては、戦争に加担させられ、戦争保険をつくり、破綻状態に陥った経験から、戦後は「損保産業は平和産業」という合言葉の下で再建され、発展してきた歴史をもっています。
 また、私たちの全損保は、広島の平和公園内に日本の労働組合として唯一、祈念碑を持ち、碑文に刻まれた平和への願いとその行動を、過去から現在・未来へと受け継いでいく使命があると自覚した労働組合として、損保産業の健全な発展はもとより、平和と民主主義を守るとりくみを地道にすすめてきました。

 いま、日本では、憲法9条の改憲をターゲットに、「戦争ができる国」づくりへの危険な動きが強まっています。しかし、言うまでもなく、平和でなければ、社会も経済・文化もなにひとつとしてなりたちません。平和は尊く、思想・信条の違いを超え、すべての人々の生存と生活の根幹をなすものです。そして、平和にとっての最大の脅威は、戦争に他なりません。

 私たちは、「損保産業は平和産業」であることを確認し合い、平和を願うすべての人々と連帯して、「戦争をしない国」であり続けること、「核兵器のない平和で公正な世界」を築くことをめざして、できることから一つずつ、頑張りあおうではありませんか。
 そのことを呼びかけ、アピールとします。



2007年8月5日
原水爆禁止2007年世界大会連帯
被爆62年 損保平和交流集会




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