「働くためのコンプライアンス運動」

配布されたハンドブック
 ハンドブック完成
 全組合員に配布


 全損保全体でとりくんできた「働くためのコンプライアンス運動」(ルールをつくろう・主張しよう・守らせよう)ハンドブックが完成しました。以下は、そのハンドブックの「はじめに」に記された文章です。

「働くためのコンプライアンス運動」は全損保運動の結集軸
 「働くためのコンプライアンス運動」(ルールをつくろう・主張しよう・守らせよう)は、2005年度の運動方針で提起されました。その年度、全損保は、今後に向けた運動と組織運営の全体像を示し、「『新しい時代』に向け、働くものの主張の主体となり、共感を広げる運動、組織、財政を再構築していく」ことを基本スタンスに掲げました。この運動は、その結集軸として打ち出されたものです。その時の全国大会議案では次のように呼びかけられています。
 「新しい時代」がつくられるなか、損保でも、「自由化」5年のなかで「何でもあり」の政策が広がりました。そのもとで、産業の社会的役割は、競争の秩序は、働きがいのある仕事は、生活や働きを支えてきた権利や処遇は、どこへいったのでしょう。いのちや健康、家庭生活にも深刻な影響が及んでいます。
 会社から毎日のように「コンプライアンス」の徹底が求められます。法令遵守は当然ですが、その裏側で、私たちが人間らしく働いていくためのルールは、ないがしろにされる一方です。
 「これはおかしい」、「何とかしてほしい」…誰もが一度は思ったはずです。その思いをたばねて、産業、企業、仕事、職場、生活に、ルールを確立し、主張し、守らせる運動=「働くためのコンプライアンス運動」をすすめます。

 運動は次の3つの段階ですすめました。
■第1段階 職場の実態を見すえた基盤となるルールの洗い出し■■■■■■
 「声に出そう運動」で職場の声を明らかにしながら、学習討論集会などもすすめ、私たちが打ち出すルールの基盤となる、判例法理、労働行政の動き、社会的な動向などの学習と整理をすすめました。
■第2段階 基盤となるルールに照らした職場での点検・検証運動■■■■■■
 「15000人の主張運動」として、第1段階で寄せられた声と「基盤となるルール」を結びつけ、8項目にまとめて職場討議資料を作成して全組合員に問題提起をしました。組合員に、自分、職場、会社、産業を見つめ、「言っておきたい」、「守ってほしい」ことを主張してもらいました。
■第3段階 「働くためのコンプライアンス」としてルールを確立■■■■■■
 第2段階までの到達点を踏まえて、全損保常任中執メンバーで手分けをし、どのようなルールを確立していくのか、検討をすすめました。その結果、全8章29条のルールが完成しました。 これをまとめたものが、このハンドブックです。

 私たちは、このルールを、各支部・地協の運動の共通指針、組合員の主張のベースとして位置付けます。そして、産業、職場、会社のどこでも守らなければならないルールとなるよう、努力を重ねていきます。また、職場では、このハンドブックを、悩んだ時に頼りにするツールとして活用下さい。

 ルールは全8章―働く、雇用、長時間過密労働、不払い残業、職場運営、賃金・労働条件、均等・平等、損保産業の社会的役割と競争・施策、全29条にまとめられています。ハンドブックでは、それぞれの条文について、これまでの運動の積みかさねから、「実態はどうなっているか」、「ここがおかしい−「基盤となるルール」に照らして」、「私たちがつくるルールは−条文の趣旨」の三つのポイントで解説をまとめています。また、働くものの主張、章ごとの資料もまとめており、一人ひとりの組合員が、職場で活用しやすいものとなっています。
 今後、全損保では、このルールを土台とした各種申入れや要請行動、今後に向けた運動の再構築にいかしていく予定です。


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