日動外勤のたたかい

不払い問題で処分受ける東京海上日動
判決守らず従業員切捨てを強行するのか
「2週間総行動」本格展開

写真:毎朝、声を上げビラ配布 写真:怒りのシュプレヒコール(3・28)
毎朝、声を上げビラ配布 怒りのシュプレヒコール(3・28)


 3月26日からはじまった「2週間総行動」が元気よくすすめられています。27日からは、金融庁、損保協会、政党、国会議員、労組・団体などを訪問し、解決に向けた要請行動をすすめています。

損保に最も大事なのはヒューマニズム
写真:国会議員要請で大門議員へ要請 写真:損保協会要請
国会議員要請で大門議員へ要請(3・28)

損保協会要請(3・28)

 3月28日には、衆参両院の財務金融委員会の国会議員全員を訪ね、国会で取り上げてもらいたいと要請しました。その結果、翌日の委員会で質問が決まっていた大門実紀史議員(日本共産党)が、緊急に取り上げると約束してくれました。委員会当日は組合員が傍聴する中、議員は「保険金不払いと、外勤社員切り捨ての根は同じ。問題は、人間を大切にしない姿勢にある」と質問。山本金融担当大臣は「地位・規模ある損保会社ほどヒューマニズムが最も大事」と答弁しました。
写真:金融庁要請
金融庁要請(3・27)
 それに先立つ27日には、金融庁と損保協会に要請。金融庁では、法令遵守や募集網の発展の観点からも控訴しないよう会社を指導してほしいと要請しました。「労働問題は管轄外」とくり返しましたが、要請に来たことは会社に伝えると約束しました。損保協会では「個別企業の問題であり対応は困難」と公式コメントを繰り返しましたが、「損保協会の法令遵守には憲法や労働法も含まれる」と述べました。判決を守らないなら、損保協会長自らが業界の信頼を傷つけることになります。

全損保内外から怒りの声−抗議要請行動
 東京海上日動火災本社前では連日、早朝ビラと昼休み抗議要請行動が続いています。抗議要請行動では、全損保内外から「判決守れ」の声があがっています。
<<<<< 27日 >>>>>
写真:全国金融共闘松井事務局長 写真:東京金融共闘鈴木議長 写真:新聞労連嵯峨委員長
全国金融共闘
松井事務局長
東京金融共闘
鈴木議長
新聞労連
嵯峨委員長

写真:要請団をガードマンで追い返そうとする会社 写真:連日、騒然とする本社前
要請団をガードマンで追い返そうとする会社 連日、騒然とする本社前
 全国金融共闘松井事務局長は、「金融機関のコンプライアンス態勢から重大問題。一流企業がこんなことをやるのは信じられない」、東京金融共闘鈴木議長は、「一人は万人のために、万人は一人のためにという理念をもつ損害保険で、人を切り捨てるなど許されない」と会社の姿勢を糾弾しました。
 新聞労連嵯峨委員長は「企業の存在意義のひとつは従業員に利益を還元すること。従業員を切り捨てるなどもってのほか」とともにたたかう決意を表明してくれました。弁護団からも代表が連日あいさつ、この日は板倉弁護士がマイクを握りました。その後、全国金融共闘、東京金融共闘連名で要請。会社は相変わらず門前払いの対応で大きな怒りを買いました。
→ 全国金融共闘、東京金融共闘 要請書

<<<<< 28日 >>>>>
写真:常任メンバーが発言浦上書記長 写真:漆野副書記長 写真:尾高常任 写真:西田常任
常任メンバーが発言
浦上書記長
漆野副書記長

尾高常任

西田常任


写真:後藤中執
後藤中執
 全損保常任行動日として、常任代表が発言しました。これを認めれば損保労働者全体に重大な影響が及ぼされる、判決を守らないトップカンパニーは許されないと、熱意溢れる発言が続き、弁護団からは浦城弁護士が発言。
 最後に、判決後、全損保として2度目の要請を行いました。会社は従来どおり門前払いの対応。「なぜ判決を守らないか」、「控訴は決めたのか」など質問一切に答えず、またもや大きな怒りを買いました。
→ 純中立労組懇談会 要請書



<<<<< 29日 >>>>>
写真:生協労連桑田委員長 写真:弁護団を代表してあいさつ久保田弁護士
生協労連
桑田委員長
弁護団を代表してあいさつ
久保田弁護士
 純中立労組懇(農協労連、出版労連、民放労連、全倉運、外銀連、日本原研労組、私大教連、全損保)としての解決要請が行われました。抗議行動では生協労連桑田委員長がマイクを握り、「災害も続き、損害保険の役割が重要なときに、トップカンパニーが判決にも従わず、従業員の雇用に手をかけるのは重大問題」など、会社の責任を追及しました。弁護団からは久保田弁護士が発言しました。
 要請行動では、また門前払いの対応。判決を守れという要請団に回答どころか、まともな応対もしないという姿勢に不信と怒りの声があがりました。しかも、応対に出た人事企画部露口次長は「社長には要請書は届けている。社長はコメントはない」と発言。判決を無視している社長の対応が明らかになりました。

<<<<< 30日 >>>>>
写真:国民春闘共闘代表幹事老田全農協労連委員長 写真:全労連渡辺事務局次長 写真:東京地方争議団共闘会議小関議長 写真:弁護団を代表して加藤弁護士
国民春闘共闘代表幹事
老田全農協労連委員長
全労連
渡辺事務局次長
東京地方争議団共闘会議
小関議長
弁護団を代表して
加藤弁護士

写真:春闘共闘代表まで門前払いする会社(写真は人事担当者を諭す国
民春闘共闘老田代表幹事、全労連渡辺事務局次長)
春闘共闘代表まで門前払いする会社
(写真は人事担当者を諭す
国民春闘共闘老田代表幹事、
全労連渡辺事務局次長)

 1週間目の昼休み抗議行動の最後は、国民春闘共闘委員会、全労連、東京春闘共闘、東京地評による要請が行われました。全労連渡辺事務局次長、国民春闘共闘代表幹事老田全農協労連委員長、同東京地方争議団共同会議小関議長が判決を守らない経営者を次々と糾弾。弁護団を代表した加藤弁護士は、従業員に「ぜひ判決を読んでほしい。どんなひどいことをしているか知ってほしい」と訴えました。
 しかし、170万人の労働者の代表でもある国民春闘共闘、全労連代表の要請を、会社は門前払い。老田代表幹事は「こんな対応をしてはいけない」と人事企画部担当をさとしましたが、それを無視しました。
→ 国民春闘共闘、全労連、東京春闘共闘、東京地評 要請書.pdf

石原社長に責任逃れは許されない
 東京海上日動火災は、なぜ、判決を守るという当たり前のことができないのでしょうか。支払うべき保険金を支払わない不祥事に揺れる損保トップカンパニー。石原社長は「一連の問題解決に努めるのが私の使命」と言い続けています。本当なら、すべての問題をただちに解決すべきです。判決を守らず違法な契約係従業員制度切り捨てを続けるなどもってのほかです。
 契約係従業員制度廃止は、石原社長本人のもとで決められたこと。東京地裁の断罪は、まさに石原社長その本人に下されているのです。「不払い問題」も、従業員切り捨ても、責任逃れは許されません。どちらも根本解決させることが社長の「使命」。できないのなら、進退を決し、責任を明確にするしかありません。
 東京海上日動火災への社会的批判は日1日と広がっています。私たちは「勝利判決を守らせ、全面解決を決断させる」ため、たたかいをさらに強化します。


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