全損保東京地協独立分会共闘会議


「パワハラを知って、パワハラをなくそう」
学習会を開催



「パワハラを知って、パワハラをなくそう」学習会
各支部・分会、友好労組、東京金融共闘などから、30名が参加


 2月16日、全損保東京地協独立分会共闘会議は、「パワハラを知って、パワハラをなくそう」学習会を開催しました。当日は、独立分会共闘会議の仲間に加え、各支部・分会、友好労組、東京金融共闘などから、30名が参加しました。

学習会の趣旨説明をする東京地協井出書記長
学習会の趣旨説明をする
東京地協井出書記長

学習会のまとめを行う東京地協小林議長
学習会のまとめを行う
東京地協小林議長

 学習会の冒頭、東京地協井出書記長から、「収益が悪化する損保では、数字をあげるための営業督励や個人追及の追及が強まっており、上司による乱暴な言動や、悩んでいても相談できない組合員が増えている。そのようななか、実質的な『パワーハラスメント』とも言える実態が散見される状況となっている。こうした実態にある損保の職場を少しでも働きやすい職場にするためにも、本日は、『パワハラ』とはどんなものかを知り、どう対処していけばいいのかをみんなで学習しよう」と、学習会の趣旨説明がありました。

 これを受けた学習会は、東京法律事務所の笹山尚人弁護士をお招きし、「パワハラを知って、パワハラをなくそう」と題する講演を受けました。笹山弁護士は、多くの「パワハラ」による退職強要事件の代理人として労働者を救ってきています。その経験をもとに、「パワハラ」がいかに個々の労働者を追い詰めるのか、どうしたら「パワハラ」をなくせるのかなどを分かりやすく講演されました。

 講演では、笹山先生自らが扱った「パワハラ」による解雇・退職強要事件の例をあげ、被害者が精神的に追い詰められていった状況を具体的に説明されました。業務のミスに対し被害者を恫喝し追い込んでいった事例、病気から復職する際に、職場復帰を拒み、復帰したらイレギュラーな勤務シフトで退職せざるを得ない状況に追い込む事例を生々しく紹介しました。
講演する笹山尚人弁護士
講演する笹山尚人弁護士






 その上で、「このような『パワハラ』は、その人の人格を否定する問題である」とし、「『パワハラ』は被害者の生活破壊に留まらず、人間破壊をもたらし、一度破壊されると復旧することが困難である」と強調しました。こうした「パワハラ」に対しては、後に事実が確認できる証拠となる録音や当事者のメモが重要であると説明するとともに、何よりも労働組合の力が問題解決には大きな力となることを訴えました。

 その後、「パワハラ」の定義や、労働法、憲法との関係も含めて、具体的にどう対処していくのかを分かりやすく説明されました。そして、労働組合の役割について、「本人を孤立させないで、多くの人の輪で支援することが、『パワハラ』の被害者にとって何よりも重要なことであり、そのことをするのが労働組合の大きな役割」と訴えました。
 その後の質疑のなかでも、講演の内容をさらに深めることができ、参加者全体で、「パワハラ」の被害を出してはいけないという意思統一ができた学習会となりました。


分会報告
分会報告する 山梨さん(チューリッヒ分会) 鴛海さん(ニューインディア分会) 笠井さん(共栄損調分会)
山梨さん
(チューリッヒ分会)
鴛海さん
(ニューインディア分会)
笠井さん
(共栄損調分会)
 その後、各独立分会から、職場実態やとりくみの報告が行われ、最後に、東京地協の小林議長による学習会のまとめと東京地協の今後のとりくみが提起され、学習会を閉会しました。






参加者の「一人一言」より
ハラスメント問題について、会社の義務や考え方について法的な根拠に基づく構成を理解でき、事例での説明が分かりやすかった。セクハラについては周知されているが、パワハラについては不十分であることを理解できた。当社においてもパワハラに対する意識が少ないことが今回の学習会で気がつきました。
非常に分かりやすく、具体例をあげて説明していただき、参考になりました。会社も経営が苦しいので、パワハラが起こりやすくなっており、全組合員に対して注意喚起していかなければいけないと肝に銘じました。
パワハラが発生する原因として、企業体質というのは非常に大きいと思いますが、体質の悪い部分に対しては、個人ではいかんともしがたいので、やはり組合の力というのは、大切だとあらためて感じました。
大変参考になりました。パワハラが起こる職場環境が、損保ではどこでもあり得ると思います。本人が申し出られないケースも多くあると感じます。今日の学習会で、パワハラに対する認識をあらたにしました。組合員みながパワハラが何かを正しく認識して、被害にあった場合には、どのような対応をすべきか、知っておくことが大切だと思いました。
自分や自分の家族が言われたりされたりしたらどうだろうか、人の立場に立って考えることができればパワハラの発生も防いでいける、でもそういう当たり前のことができない今の職場実態のキツさ厳しさにあらためて問題意識がこみ上げました。そういう実態の改善に向けて、労働組合としてとりくみをすすめていかなければならないと(これも)あらためて感じました。
笹山先生のお話はとてもわかりやすく、組合で今後とりくむことが具体的に見えてきました。全損保ではなかまを大切にするという活動を目標にしていますので、困っていたら相談できる場があり、ありがたく思っています。



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