働くものの声と思いを大切に、すべての運動をすすめよう


全国大会で運動方針を採決

団結ガンバローで2015年度運動のスタートをきりました
団結ガンバローで2015年度運動のスタートをきりました


 9月19日、東京都千代田区にある中央大学駿河台記念館で、全損保第71回定期全国大会が開催されました。大会は、議長団に中嶋君(日動外勤)、仁谷君(大阪)を選任した後、全労連議長・国民春闘共闘代表幹事の小田川義和氏、全国金融共闘事務局長・全証労協議長の松井陽一氏、保険共済労組懇談会を代表して生保労連中央副書記長の宮本進平氏、友好労組から大同火災労働組合委員長の新城光悦氏、損保料率算出機構労働組合委員長の中田宏平氏の来賓の挨拶を受け、一般経過報告・採決を行った後、議案審議に入りました。

浦上中央執行委員長が2015年度運動方針を提案
浦上中央執行委員長が2015年度運動方針を提案

 2015年度運動方針の提案は、中央執行委員を代表して浦上委員長が行いました。そのなかでは、世界的な経済危機は回避されているものの、株価高騰によるバブルの懸念や失業率の高止まりなど経済が着実な成長軌道に乗っているとは言えず、いまだ新たな「危機」への火種がくすぶっていると、世界経済の不透明性を説明しました。その上で、円安、株高が進行した日本経済の状況について、「大企業の利益拡大などによる表面的な経済指標の改善はあるものの、その『実り』が大企業へのみ集中している」と指摘し、輸出の伸び悩み、消費税増税と物価高に追いつかない賃上げなど、国民・労働者、中小企業には痛みが押しつけられている状況を説明しました。また、政治状況では、安倍政権の公約である「世界で最も企業が活動しやすい国」をめざして、財界・アメリカの要望を受け入れ、企業が「儲ける」ことを後押しするための新成長戦略の骨格が示されていると指摘し、法人税減税、労働法制の大改悪、社会保障の聖域ない削減などを具体的に説明しました。こうしたことから、今後も国民・労働者犠牲が強まる懸念を強調するとともに、集団的自衛権の行使容認を臨時閣議で決定したことを例にあげ、平和と民主主義が危機にさらされていることを訴え、国民・労働者がこれまで以上に声をあげていくことの必要性を説明しました。

 損保も同様に、株高や海外での収益確保により大手グループが当期利益を増加させていることを説明した上で、保険本業での収益改善が思うようにすすまないことから、経営者の危機感がかつてなく強まり、損保再編「合理化」情勢第二幕の深まりと収益強化を徹底している各社政策を説明しました。大手グループですすむ効率化を大命題とした統合・合併の具体化、中小における事業費の徹底した削減など、その政策は、規模の大小にかかわらず、「ヒト、モノ、カネ」を削るものであると指摘しました。その上で、今後は、そうした政策がスピードをあげて乱暴にすすめられていくことが想定されるとし、社会的役割の喪失と働くものの被害が増す危惧を訴えました。一方で、集団的自衛権行使の容認反対、原発再稼働反対をはじめとした国民一人ひとりの声と行動の広がりにふれ、「人々が声をあげ続けている歴史的転換点にあることを確信に、健全な損保産業の明日も、働きがいのある仕事や生活も、そこに働くものの声があってはじめて実現する」と働くものの声に依拠した運動の必要性を語りました。また、日新支部に生じた組織問題では、経営の目線ではなく組合員の目線で労働組合の運動をすすめていくことの必要性を強調し、再建した日新支部を全損保全体で支えていく決意を述べました。「運動、組織、財政の見直し」に関しては、「1年間みんなで知恵を出し合って論議し築いた到達点を大事に、次年度はその具体化をすすめ、全損保の良さと機能をはたしていこう」と呼びかけました。そして、「今後もこれまでどおり、この労働組合をいかして、働くものの真の拠り所として、働くものの立場から、『生活と雇用、労働条件を守る』という原点にたちかえって運動をすすめていこう」と呼びかけました。最後に、「仲間を信じ、みんなの声と力で労働組合の役割を発揮することから、2015年度の運動をすすめていこう」と締めくくりました。

 
議長団の仁谷君(左・大阪)、中嶋君(右・日動外勤) 討論のまとめをおこなう荒木書記長
議長団の仁谷君(左・大阪)、中嶋君(右・日動外勤)

討論のまとめをおこなう荒木書記長

2015年度運動方針を全会一致で確立 退任報奨を受け挨拶する石川君 退任報奨を受け挨拶する都丸君
2015年度運動方針を全会一致で確立

退任報奨を受け挨拶する石川君

退任報奨を受け挨拶する都丸君

選出された新役員の面々
選出された新役員の面々


 この提起を受け、中執、中央委員、代議員計34名が発言しました。発言は、2014年春闘、地協の「交流・共同の場」、平和と民主主義を守る運動、外勤部、外資連絡会、独立分会、女性のつどい、サマージャンボリーなどでの前進面が報告され、そのなかで「集まって、語り合う」ことの大切さが語られました。討論のまとめを荒木書記長が行った後、2015年度運動方針、「秋のたたかいを意気高くとりくむ決議」、大会スローガンが全会一致で採決され、新年度役員を選出し、新たな年度の運動がスタートしました。







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