4・14春闘シンポジウム開催
確かな明日へむけ展望ひろげる

 春闘統一週間の4月14日、東京では「4・14春闘シンポジウム いまをみすえ、確かな明日にむかう」を東京地協・日産支部の小林信さんと、共栄支部・牧野由佳さんの2人を総合司会者としておこないました。このシンポジウムは全損保常任中執・各支部・東京地協メンバーで実行委員会をつくり開催したもので、各支部・分会から250人が参加しました。

戦争をする国づくりを許さず平和を守る
 今回のシンポジウムは、講演とパネルディスカッションの二部構成でおこなわれました。第一部では、「人間が生きる根源、平和を考える」と題し 、東京法律事務所・坂本修弁護士から講演を受 けました。坂本氏は、自由法曹団団長として「平和の灯で防衛庁を包囲しよう」(二月・東京)の開催をよびかけるなど、この国の平和を守る運動に全力でとりくまれています。
 坂本氏は講演で「平和がなければ人間は人間らしく生きられない」との強い思いを語るとともに、この国の「二度と戦争をしない」という誓いが破られようとしていると指摘しました。そしてイラクヘの自衛隊派兵や、政権政党によって憲法改悪が日程に掲げられている事態に触れ、アメリカとともに戦争に参加する国になることを、国民が本当に望んでいるのかと問いかけ、一人ひとりが生きていて良かったと思える国をつくろうと訴えました。

働くものがおかれた実態をあきらかに
 第二部では「いまをみすえ、確かな明日にむかう」と題したパネルディスカッションを全損保・浦上書記長と山本常任中執の司会でおこないました。坂本修氏、財団法人東京社会医学研究センター理事・村上剛志氏、全損保・吉田委員長をパネリストとして、損保で働くものがおかれている状況と、その原因を明らかにし、組合員一人ひとりが「確かな明日」にむかっていくために、活発に討論しました。
 一つ目のパートでは、「私たち働くものがおかれた状況をどのようにみたらよいのか」というテーマのもと、坂本氏は労働法制改悪のねらいについて、吉田委員長は、損保産業のルールの「歪み」について発言しました。
 二人に続いて村上氏は、私たちがより良く働き、健やかな家庭を築き、幸福を追求する前提が「安全と健康」であると述べました。その上で、長時間過密労働によって、働くものの「安全と健康」が脅かされていると述べ、自らの生活のあり方を見直し、労働実態を改善する大切さを強調しました。
 次のパートでは、明らかになった実態に対しどう行動するのか討論がおこなわれ、村上氏は、働き続けられる職場環境を守るとりくみについて、吉田委員長は職場に押しつけられる「合理化」に対し、働くものが主張する大切さについて発言しました。
 坂本氏は、人間らしく働くために権利を獲得してきたEUの例を引きながら、日本でも労働者のおかれた状況を当たり前と受け入れるのではなく、不払い残業代請求など様々な運動が展開され、前進がかちとられていることを紹介しました。そして国民・労働者に変えなければいけないという思いが広がり、一致できれば働くものの状況を変えられると述べました。

全損保とともに昨日と違う一歩を踏み出そう
 最後のパートでは、参加した組合員と労働組合にむけた発言をいただきました。村上氏からは、労働安全衛生法を活用した職場環境改善のとりくみの大切さについて、坂本氏からは、力と可能性をもった人間の集まりである労働組合が、職場の仲間やこの国の人々のために果たす役割への期待が語られました。二人の発言を受けて吉田委員長は、全損保が職場や産業、そしてこの国のあり方そのものについて、真面目に考えることができる労働組合であり、その存在が損保に働くものの光であると述べました。そしてこの労働組合に結集し、昨日までと違う一歩をみんなで踏み出していこうと訴えました。
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 パネルディスカションの後には、「新会社に全損保日動外勤支部を築く有志の会」の佐藤修二代表が、この間の経過と「有志の会」の活動について報告し、支援をよびかけました。最後に抽選会がおこなわれ、会場は大いに盛り上がり、シンポジウムは、確かな明日にむかう展望を参加者に広げ終了しました。






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