秋のたたかいを意気高くとりくむ決議

 新型コロナウイルスの感染拡大は、ワクチン接種の普及と併行して感染力の強い変異株が次々と見つかるなど、いまだ収束のめどが立っていません。
 日本では、各国に比べてワクチンの供給が遅れ、人流を制限するための緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出・期間延長がくり返されていますが、感染爆発と言われる深刻な事態となっており、医療は逼迫してきています。また、コロナ禍で営業自粛を余儀なくされている飲食店などに対する補償は十分とは言えず、将来が見通せない状況に追い込まれています。そして、個人消費の落ち込みは続き、一部の業種を除いて企業業績の回復も遅々としてすすまないことから、企業倒産や解雇・雇止めの急増、大規模なリストラが強行されるなど、国民・労働者の不安は増大し、社会活動全体に暗い影を落としています。
 こうした状況に対し菅政権は、感染拡大に対する効果的な対策を打つことができないばかりか、多くの国民の声を軽視して東京オリンピックを強行し、野党が一致して求める臨時国会の開催を頑なに拒否し、国民への説明責任を放棄しています。現在、自民党では総裁選挙をおこなっていますが、いま政治に求められているのは、一刻も早くコロナ禍を収束させ、国民の不安を払拭することです。
 今後も、国民の思いに反してすすめられる政治に反対する抗議の声や行動を労働組合・民主団体から市民へ広げ、いまを変える歴史的な変化を現実のものとしていかなければなりません。国民の声や思いが重視され、コロナ禍を収束させるもとでいのちや暮らしを守り、この国の平和と民主主義が大事にされる「次の時代」を手にする力は、私たちの声と行動です。
 損保では、大規模自然災害による保険金の増加、再保険料率の上昇などによって、火災保険を中心に保険本業の収支は悪化しています。加えて新型コロナウイルスの感染拡大による経済停滞の長期化もあって、事業環境の先行きがますます不透明だとして、企業規模の大小を問わず、損保経営の危機感はさらに強まり、各社の政策すべてが「収益力の強化」をめざしたものとなっています。そして、労働生産性の追求や、「非対面」などコロナ禍を契機とした働き方の急変、「合理化・効率化」を具体化する施策がすすめられていく過程で、職場には多様な「歪み」がふりまかれています。こうした政策の歪みや矛盾は、働くものの生活と雇用、労働条件を脅かし、働きがいの喪失と「不安」が蔓延する職場をつくりだしています。健全な損保産業の明日や、働きがいのある仕事や生活も、そこに働くものの声と思いから運動をすすめていくことで実現します。
 新年度私たちは、結成70周年記念事業で認識し合った到達点と70年間で実践してきた運動を土台に、リモートなどを活用し組合員との接点を可能な限りとりながら、「人が集まって語り合う」場を大事にすることでこの労働組合への結集をはかり、産業別単一組織の良さをもつ「全損保らしさ」をいかして運動を前進させていきます。そのスタートに秋のたたかいを位置付け、○雇用と人間らしく働ける職場を守る、○損保産業の社会的役割を守る、○人間を大切にする労働組合として奮闘する、3本の柱でとりくみをすすめます。働くものの生活と雇用、労働条件を守り抜き、国民的課題にもとりくむ決意をあらためて固め、秋のたたかいを意気高くとりくむことをここに決議します。
2021年9月22日
全損保第84定期全国大会



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