新年のご挨拶


働く者の視点″から運動の前進を



2014年1月 全損保中央執行委員長 浦上義人

 昨年日本では、金融緩和を軸にした「アベノミクス」により、円安、株高がすすみ、輸出産業を中心とした大企業が莫大な利益を上げたことにより、各種経済指標は改善しています。
 しかし、その「実り」は、企業の内部留保として溜め込まれるのみで、労働者の賃金には還元されていません。さらには、「特定秘密保護法案」の強行成立にみられるように、日本の平和と民主主義の危機が深まりました。

 損保産業も同様に、株価上昇などにより、大手グループを中心に当期利益は急激に回復しました。
 しかし、大規模自然災害の多発や損害率の高止まりなどにより、保険本業における収支構造は思うように改善されておらず、各社経営の危機感はさらに強まり、再編「合理化」の具体化が急ピッチで進められています。「収益確保と収益力の強化」を第一に、国内での顧客囲い込みを強化しながら、グループ内においてシステム統合、要員削減をはじめとした事業再編をすすめており、働く者の生活と雇用、労働条件が脅かしています。また各社の収支改善策は、引受規制を強化するなど、顧客にも大きな影響を与えています。職場では、「お客さまのために」と思って業務にあたっていますが、「そうなっていない」と思わざるをえない矛盾や不安も生じています。

 全損保では、今年も企業や職場の枠を越えて集まれる産業別単一組織という良さを発揮し、組合員が「集って、語り合って、励まし合う」とりくみを軸に運動をすすめていきます。
 『一人一言』運動の到達点を土台に、働く者の視点″から、真に健全な損保産業と職場を取り戻し、働く者の生活と雇用、労働条件を守るために、2014年春闘勝利をめざして運動をすすめていきましょう。




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