4・17春闘決起中央集会に44名が参加

春闘情勢と他労組のとりくみ・成果を学び、
たたかいへの結集を強める

たたかう決意を固めた春闘決起中央集会
たたかう決意を固めた春闘決起中央集会


 4月17日(水)、東京で「4・17春闘決起中央集会」を開催しました。集会は、オンラインによる地方からの参加も加え、13支部・独立分会、友好労組から44名が参加しました。
 本集会で学んだことを力に、要求実現にむけて2024年春闘をたたかっていきます。

司会は長塚賃対部副部長 開会あいさつの西田賃対部長
司会は
長塚賃対部副部長

開会あいさつの
西田賃対部長

 本集会は、2024年春闘における全損保統一行動週間のメイン行事に位置づけ、講演では、今春闘の位置づけと情勢、他単産・労組のとりくみ、成果などを学ぶとともに、全損保春闘終盤のたたかいにむけて掲げた要求に確信を持つために、国民春闘共闘委員会の事務局長で全労連事務局長の黒澤幸一氏から、「24国民春闘 『組織強化で労働組合主導の賃上げを』−たたかう労働組合のバージョンアップ第二幕−」と題する講演を受けました。

講演する黒澤幸一氏
講演する黒澤幸一氏

 黒澤さんは、冒頭、憲法が施行されて間もなく文部省が「民主主義の教科書」として発行した「民主主義」と題する本についてふれ、そのなかで「働く権利を持ち、収入を得ることを、平等に要求できなければいけない。それが基本的人権である」「労働組合は、自治的な組織をもった民主主義の大きな学校である」の一説を紹介し、民主主義をつくり守るための労働組合の必要性を強調しました。今春闘前半のたたかいについては、春闘共闘の賃上げ回答集計で、月給制3.39%、時間給4.21%など、「25年ぶりに高い水準の回答をかちとってはいるが、物価高との関係では足りていない」とし、特に、ケア労働者や非正規労働者が定額に抑え込まれている実態を説明しました。また、大企業での“満額回答”について、若手層に厚く配分され中高年層に行き渡らない実態にふれたうえで、2023年賃金構造基本統計調査(厚労省)で、従業員1,000人以上の大企業では平均賃金が0.7%減少していることを紹介し、「“満額回答”を実態としてとらえることは危ない」と訴えました。そして、弁護士料を上げさせて16年ぶりにベア1万円をかちとった法律会計特許一般労働組合など、今春闘で組合員を増やし創意工夫しながら成果をかちとっている労働組合のたたかいを紹介しました。
 また、たたかいの大きな力になる“ストライキ”について、「日常的には労働力のコントロール権は使用者(経営者)など資本の側にある。しかし、この力関係を変えることが労働者にはできる。それが、労働力を労働者がコントロールするのがストライキ」と説明し、「労働力のコントロールを使用者、労働者のどちらが握るのかが鍵であり、労使対等になるいはストライキしかない」と強調しました。
 最後に、日経新聞など各紙が「“闘わない労組”転機」、「労使はなれ合いより対峙」の見出しで労働組合の奮起を促していることを紹介し、「後継者をつくることができないなどの課題はあるが、ていねいな対話で強い要求をつくり、要求の求心力で仲間を増やしてたたかってもらいたい」と、これから春闘本番を迎える全損保へエールを送りました。講演後の質疑では、ストライキの必要性、産別統一闘争の重要性などについて認識を深めました。

集会をまとめる浦上中央闘争委員長
集会をまとめる
浦上中央闘争委員長

 講演終了後、浦上中央闘争委員長が「全損保春闘が本番をむかえるにあたって、労働者が置かれた状況について認識が深められ、ストライキを打つ覚悟を持って労働組合が要求を掲げて春闘をたたかうことの重要性も認識し合えた。自主交渉打切日にむけて、職場の仲間とともに、確信をもって掲げた要求をかちとるために今日の集会を力にしてたたかい抜こう」と各支部・独立分会の奮闘を呼びかけ集会を終了しました。



講演の感想
「なぜストライキができないのか?」の問いに深く考えさせられました。ストライキに限らず、活動方針や活動内容、労働組合の存在意義を形骸化せず、しっかりと組織内で時代に沿った内容を話し合い、ベクトルを合わせ、覚悟をもって行動する必要があると感じました。
年齢や男女によって賃金の増減率が違うことや賃金格差が起こっていることについて、一番お金が必要であろう35歳〜39歳が特に差が激しいことに危機感を覚えました。また、ストライキの重要性について、全体的にストライキを行う労働組合が増えてきていること、ストライキを行うことにより賃金のベースアップを勝ち取っている労働組合があることが、これまでストライキということに抵抗がありましたが、欠かせない重要なものであると知ることができました。会社に掲げている要求を勝ち取るためには、職場で労働組合に参加している割合を増やしていくことが重要であるため、組合活動へ参加の呼びかけを行おうと思います。
たった数人の小さな職場の声も、集団になり団結することで経営者側へのプレッシャーになることが知れて、職場のみんなとよく対話をして、職場環境の改善について声をあげていくべきだと強く思いました。またストライキも、直接経営者側と組合員が対話できるのだという実感を得られる行動なんじゃないか、前向きにとらえることができました。支社の機能をストップさせることも、現場をみてくれない経営側にはいい機会になるのではないだろうかとも思いました。社会全体が閉塞感であふれているように感じているのですが、私たちの団結で少しでも変化ができればいいなと期待します。

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